ハイクノミカタ塚本武州
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うつとりと人見る奈良の鹿子哉 正岡子規【季語=鹿子(夏)】
うつとりと人見る奈良の鹿子哉正岡子規 先日、ある句会にて鹿に関する兼題が出題された。この手の兼題が出ると、奈良の鹿を想起して作る句が多い。特に関西の句会であればその傾向が強い。鹿といえば奈良、奈良と…
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小燕のさヾめき誰も聞き流し 中村汀女【季語=小燕(夏)】
小燕のさヾめき誰も聞き流し中村汀女 今日は6月最初の金曜日…
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夏場所や新弟子ひとりハワイより 大島民郎【季語=夏場所(夏)】
夏場所や新弟子ひとりハワイより大島民郎 今日は5月最後の金…
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白魚の命の透けて水動く 稲畑汀子【季語=白魚(春)】
白魚の命の透けて水動く稲畑汀子手前味噌で恐縮だが、筆者が所…
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滝落したり落したり落したり 清崎敏郎【季語=滝(夏)】
滝落したり落したり落したり清崎敏郎立夏が過ぎ1週間が経った…
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あれは伊予こちらは備後春の風 武田物外【季語=春の風(春)】
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風光りすなはちもののみな光る 鷹羽狩行【季語=風光る(春)】
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晴れ曇りおほよそ曇りつつじ燃ゆ 篠田悌二郎【季語=躑躅(春)】
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山又山山桜又山桜 阿波野青畝【季語=山桜(春)】
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春風や闘志いだきて丘に立つ 高浜虚子【季語=春風(春)】
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行く雁を見てゐる肩に手を置かれ 市村不先【季語=行く雁(春)】
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梅咲きぬ温泉は爪の伸び易き 梶井基次郎【季語=梅(春)】