ハイクノミカタ安里琉太
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雲の中瀧かゞやきて音もなし 山口青邨【季語=瀧(夏)】
雲の中瀧かゞやきて音もなし山口青邨家電量販店をぶらついていると、テレビコーナーの大量の画面に同じ映像が流れていることがある。金子兜太の「二十のテレビにスタートダッシュの黒人ばかり」などは正しくそうい…
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又の名のゆうれい草と遊びけり 後藤夜半【季語=ゆうれい草(夏)】
又の名のゆうれい草と遊びけり後藤夜半「ゆうれい草」は銀竜草…
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くらき瀧茅の輪の奥に落ちにけり 田中裕明【季語=茅の輪(夏)】
くらき瀧茅の輪の奥に落ちにけり田中裕明夏越の祓は、陰暦六月…
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水遊とはだんだんに濡れること 後藤比奈夫【季語=水遊(夏)】
水遊とはだんだんに濡れること後藤比奈夫閃きをさっと書き留め…
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ぐじやぐじやのおじやなんどを朝餉とし何で残生が美しからう 齋藤史
ぐじやぐじやのおじやなんどを朝餉とし何で残生が美しからう齋藤史…
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無方無時無距離砂漠の夜が明けて 津田清子(無季)
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麦よ死は黄一色と思いこむ 宇多喜代子(無季)
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馬の背中は喪失的にうつくしい作文だった。 石松佳
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黒き魚ひそみをりとふこの井戸のつめたき水を夏は汲むかも 高野公彦
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露地裏を夜汽車と思ふ金魚かな 攝津幸彦【季語=金魚(夏)】
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プラタナス夜もみどりなる夏は来ぬ 石田波郷【季語=夏来る(夏)】
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いけにえにフリルがあって恥ずかしい 暮田真名