ハイクノミカタ小津夜景
-
タワーマンションのロック四重や鳥雲に 鶴見澄子【季語＝鳥雲に（春）】
タワーマンションのロック四重や鳥雲に鶴見澄子だいたいの服に合うアクセサリーがあるように、だいたいの情景にハマる季語というのがある。ハマるというよりも落とす、一気に収斂させる、といった方が正しいかもし…
-
蝌蚪の紐掬ひて掛けむ汝が首に 林雅樹【季語＝蝌蚪（春）】
蝌蚪の紐掬ひて掛けむ汝が首に林雅樹俳句には一句の中で二つの…
-
止まり木に鳥の一日ヒヤシンス 津川絵理子【季語＝ヒヤシンス（春）】
止まり木に鳥の一日ヒヤシンス 津川絵理子わが家は一部屋しか…
-
行く春や鳥啼き魚の目は泪 芭蕉【季語＝行く春（春）】
行く春や鳥啼き魚の目は泪芭蕉芭蕉『奥の細道』が杜甫・李白の…
-
春雷や刻来り去り遠ざかり 星野立子【季語＝春雷（春）】
春雷や刻来り去り遠ざかり星野立子どうして春雷というのは、い…
-
絵葉書の消印は流氷の町 大串章【季語＝流氷（春）】
-
菜の花や月は東に日は西に 与謝蕪村【季語＝菜の花（春）】
-
あかさたなはまやらわをん梅ひらく 西原天気【季語＝梅（春）】
-
さざなみのかがやけるとき鳥の恋 北川美美【季語＝鳥の恋（春）】
-
開墾のはじめは豚とひとつ鍋 依田勉三
-
コーヒー沸く香りの朝はハットハウスの青さで 古屋翠渓
-
幾千代も散るは美し明日は三越 攝津幸彦
