ハイクノミカタ橋本直

  1. 二十世紀なり列国に御慶申す也 尾崎紅葉【季語=御慶(新年)】

    二十世紀なり列国に御慶申す也尾崎紅葉(高山れおな『尾崎紅葉の百句』)紅葉尾崎徳太郎は慶応三年十二月の生まれ。新暦で言えば1868年1月だが、慶応三年で括れば漱石(一月)や露伴(七月)、子規(九月)や…

  2. ぽつぺんを吹くたび変はる海の色 藺草慶子【季語=ぽつぺん(新年)】

    ぽつぺんを吹くたび変はる海の色藺草慶子(『新版角川俳句大歳時記 新年』)…

  3. 集いて別れのヨオーッと一本締め 雪か 池田澄子【季語=雪(冬)】

    集いて別れのヨオーッと一本締め 雪か池田澄子(『シリーズ自句自解Ⅰベスト1…

  4. つひに吾れも枯野のとほき樹となるか 野見山朱鳥【季語=枯野(冬)】

    つひに吾れも枯野のとほき樹となるか野見山朱鳥(『愁絶』)一…

  5. 完璧なメドベージェワが洟を擤む 秋尾敏【季語=水洟(冬)】

    完璧なメドベージェワが洟を擤む秋尾 敏(『シリーズ自句自解Ⅱベスト100 …

  6. 本の山くづれて遠き海に鮫 小澤實【季語=鮫(冬)】

  7. とつぷりと後ろ暮れゐし焚火かな 松本たかし【季語=焚火(冬)】

  8. 冬枯や熊祭る子の蝦夷錦 正岡子規【季語=冬枯・熊(冬)】

  9. 夢に夢見て蒲団の外に出す腕よ 桑原三郎【季語=蒲団(冬)】

  10. 手を入れてみたき帚木紅葉かな 大石悦子【季語=紅葉(秋)】

  11. 秋の餅しろたへの肌ならべけり 室生犀星【季語=秋の餅(秋)】

  12. どれも椋鳥ごきげんよう文化祭 小川楓子【季語=椋鳥(秋)】

おすすめ記事

  1. しろい小さいお面いっぱい一茶のくに 阿部完市
  2. 水底を涼しき風のわたるなり 会津八一【季語=涼し(夏)】
  3. 春ショール靡きやすくて恋ごこち 檜紀代【季語=春ショール(春)】
  4. 針供養といふことをしてそと遊ぶ 後藤夜半【季語=針供養(春)】
  5. 夕立や野に二筋の水柱 広江八重桜【季語=夕立(夏)】

Pickup記事

  1. 雛まつり杉の迅さのくらやみ川 飯島晴子【季語=雛祭(春)】
  2. 【冬の季語】襟巻
  3. 春の夜のエプロンをとるしぐさ哉 小沢昭一【季語=春の夜(春)】
  4. あぢさゐはすべて残像ではないか 山口優夢【季語=紫陽花(夏)】
  5. 背広よりニットに移す赤い羽根 野中亮介【季語=赤い羽根(秋)】
PAGE TOP