ハイクノミカタ橋本直
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大寒の一戸もかくれなき故郷 飯田龍太【季語=大寒(冬)】
大寒の一戸もかくれなき故郷飯田龍太(『童眸』)大寒といえば、まず俳句ではこの句がうかぶ。第二句集『童眸』の冒頭に置かれ、飯田龍太の代表句の一つとされているらしい。しかし、なんでこの句がそんなにいいの…
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付喪神いま立ちかへる液雨かな 秦夕美【季語=液雨(冬)】
付喪神いま立ちかへる液雨かな秦夕美(『現代俳句文庫83 秦夕美句集』)…
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澤龜の萬歳見せう御國ぶり 正岡子規【季語=萬歳(新年)】
澤龜の萬歳見せう御國ぶり正岡子規(『季語別 子規俳句集』)…
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あたゝかに六日年越よき月夜 大場白水郎【季語=六日年越(新年)】
あたゝかに六日年越よき月夜大場白水郎(『カラー図説日本大歳時記』)…
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大年やおのづからなる梁響 芝不器男【季語=大年(冬)】
大年やおのづからなる梁響芝不器男(『芝不器男句集』1965年)…
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戸隠の山より風邪の神の来る 今井杏太郎【季語=風邪(冬)】
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天籟を猫と聞き居る夜半の冬 佐藤春夫【季語=夜半の冬(冬)】
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暗闇の眼玉濡さず泳ぐなり 鈴木六林男【季語=泳ぐ(夏)】
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ラーメン舌に熱し僕がこんなところに 林田紀音夫
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冬真昼わが影不意に生れたり 桂信子【季語=冬の昼(冬)】
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雛飾る手の数珠しばしはづしおき 瀬戸内寂聴【季語=雛飾る(春)】
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枯芦の沈む沈むと喚びをり 柿本多映【季語=枯芦(冬)】