ハイクノミカタ篠崎央子
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目のなかに芒原あり森賀まり 田中裕明【季語=芒(秋)】
目のなかに芒原あり森賀まり田中裕明(『夜の客人』) 作者の田中裕明は早世の天才である。17歳の頃より短詩を始め、18歳の時、同じく若き天才である島田牙城に誘われ波多野爽波主宰の「青」に入会。大学時代…
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葛の花むかしの恋は山河越え 鷹羽狩行【季語=葛の花(秋)】
葛の花むかしの恋は山河越え鷹羽狩行(『月歩抄』) 葛の花と…
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呪ふ人は好きな人なり紅芙蓉 長谷川かな女【季語=芙蓉(秋)】
呪ふ人は好きな人なり紅芙蓉長谷川かな女(『長谷川かな女全集』)…
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あかくあかくカンナが微熱誘ひけり 高柳重信【季語=カンナ(秋)】
あかくあかくカンナが微熱誘ひけり高柳重信(『高柳重信全句集』)…
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滴りてふたりとは始まりの数 辻美奈子【季語=滴り(夏)】
滴りてふたりとは始まりの数辻美奈子(『真咲』) 旧約聖書の…
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みちのくに戀ゆゑ細る瀧もがな 筑紫磐井【季語=滝(夏)】
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告げざる愛地にこぼしつつ泉汲む 恩田侑布子【季語=泳ぐ(夏)】
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愛されずして沖遠く泳ぐなり 藤田湘子【季語=泳ぐ(夏)】
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青大将この日男と女かな 鳴戸奈菜【季語=青大将(夏)】
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むかし吾を縛りし男の子凌霄花 中村苑子【季語=凌霄花(夏)】
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羅や人悲します恋をして鈴木真砂女【季語=羅(夏)】
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ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき 桂信子【季語=梅雨(夏)】