ハイクノミカタ篠崎央子
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夏みかん酢つぱしいまさら純潔など 鈴木しづ子【季語=夏みかん(夏)】
夏みかん酢つぱしいまさら純潔など鈴木しづ子(『指輪』) 俳壇では数年に一度、鈴木しづ子ブームが訪れる。近年では、2019年に河出文庫から出版された『夏みかん酢つぱしいまさら純潔など』(鈴木しづ子 ・…
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跳ぶ時の内股しろき蟇 能村登四郎【季語=蟇(夏)】
跳ぶ時の内股しろき蟇能村登四郎(『易水』) ヒキガエルにセ…
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天使魚の愛うらおもてそして裏 中原道夫【季語=天使魚(夏)】
天使魚の愛うらおもてそして裏中原道夫(『蕩児』) 熱帯魚と…
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Tシャツの干し方愛の終わらせ方 神野紗希【季語=Tシャツ(夏)】
Tシャツの干し方愛の終わらせ方神野紗希(『すみれそよぐ』)…
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扇子低く使ひぬ夫に女秘書 藤田直子【季語=扇子(夏)】
扇子低く使ひぬ夫に女秘書藤田直子(『極楽鳥花』) 立夏を過…
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中年の恋のだんだら日覆かな 星野石雀【季語=日覆(夏)】
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散るときのきてちる牡丹哀しまず 稲垣きくの【季語=牡丹(夏)】
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春の水とは濡れてゐるみづのこと 長谷川櫂【季語=春の水(春)】
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人妻ぞいそぎんちやくに指入れて 小澤實【季語=磯巾着(春)】
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春ショール靡きやすくて恋ごこち 檜紀代【季語=春ショール(春)】
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サイネリア待つといふこときらきらす 鎌倉佐弓【季語=サイネリア(春)】
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さくら貝黙うつくしく恋しあふ 仙田洋子【季語=さくら貝(春)】