ハイクノミカタ
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休みの日晝まで霜を見てゐたり 永田耕衣【季語=霜(冬)】
休みの日晝まで霜を見てゐたり永田耕衣畳にごろんと寝転んで、庭の霜でも見ているのだろうか。昼までの間、霜の様子は少しずつ変わってゆく。それを見ている。間延びした最高の休みである。「見る」は写生…
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うららかさどこか突抜け年の暮 細見綾子【季語=年の暮(冬)】
うららかさどこか突抜け年の暮細見綾子十二月も中旬。もう十分…
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茎石に煤をもれ来る霰かな 山本村家【季語=茎石(冬)】
茎石に煤をもれ来る霰かな山本村家(やまもと・そんか)まさとし))…
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暗闇の眼玉濡さず泳ぐなり 鈴木六林男【季語=泳ぐ(夏)】
暗闇の眼玉濡さず泳ぐなり鈴木六林男(『谷間の旗』1955年)…
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枯葉言ふ「最期とは軽いこの音さ」 林翔【季語=枯葉(冬)】
枯葉言ふ「最期とは軽いこの音さ」)林 翔特に理由もない…
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柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 正岡子規【季語=柿(秋)】
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新宿発は逃避行めき冬薔薇 新海あぐり【季語=冬薔薇(冬)】
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目薬の看板の目はどちらの目 古今亭志ん生
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一年の颯と過ぎたる障子かな 下坂速穂【季語=障子(冬)】
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山茶花の日々の落花を霜に掃く 瀧本水鳴【季語=山茶花(冬)】
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ラーメン舌に熱し僕がこんなところに 林田紀音夫
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綿入が似合う淋しいけど似合う 大庭紫逢【季語=綿入(冬)】