けり
-
さくら餅たちまち人に戻りけり 渋川京子【季語=桜餅(春)】
さくら餅たちまち人に戻りけり)渋川京子気候はまさに三寒四温といったところですね。少し気が早いと思いつつも、今回は桜餅の句を。桜餅と言うと、しっとりとした生地で餡を包んだ関東風の長命寺、粒々の餅生地で…
-
北寄貝桶ゆすぶつて見せにけり 平川靖子【季語=北寄貝(冬)】
北寄貝桶ゆすぶつて見せにけり)平川靖子『北海道俳句年鑑2022』より…
-
いぬふぐり昔の恋を問はれけり 谷口摩耶【季語=いぬふぐり(春)】
いぬふぐり昔の恋を問はれけり谷口摩耶(『風船』) 恋人に昔…
-
白魚のさかなたること略しけり 中原道夫【季語=白魚(春)】
白魚のさかなたること略しけり中原道夫鮮やかなウィットである…
-
雪といひ初雪といひ直しけり 藤崎久を【季語=初雪(冬)】
雪といひ初雪といひ直しけり藤崎久を心情の機微が端的にあらわ…
-
あたゝかき十一月もすみにけり 中村草田男【季語=十一月(冬)】
-
秋の餅しろたへの肌ならべけり 室生犀星【季語=秋の餅(秋)】
-
後の月瑞穂の国の夜なりけり 村上鬼城【季語=後の月(秋)】
-
一燈を消し名月に対しけり 林翔【季語=名月(秋)】
-
又の名のゆうれい草と遊びけり 後藤夜半【季語=ゆうれい草(夏)】
-
くらき瀧茅の輪の奥に落ちにけり 田中裕明【季語=茅の輪(夏)】
-
とらが雨など軽んじてぬれにけり 一茶【季語=虎が雨(夏)】