1. ものゝふの掟はしらず蜆汁 秦夕美【季語=蜆汁(春)】

    ものゝふの掟はしらず蜆汁秦夕美(『雲 秦夕美句集』)掲句は、秦夕美の最新にして遺句集となった『雲』から抜いた。「ものゝふ」というと少し異化効果が出てくるが、要は武士のことである。和歌ならば「ものゝふ…

  2. 蝦夷に生まれ金木犀の香を知らず 青山酔鳴【季語=金木犀(秋)】 

    蝦夷(えぞ)に生まれ金木犀の香を知らず)青山酔鳴(すいめい)(『雪華』20…

  3. 山茶花のくれなゐひとに訪はれずに 橋本多佳子【季語=山茶花(冬)】

    山茶花のくれなゐひとに訪はれずに橋本多佳子(『信濃』) 小…

  4. 受賞者の一人マスクを外さざる 鶴岡加苗【季語=マスク(冬)】

    受賞者の一人マスクを外さざる)鶴岡加苗 人生のどん…

  5. 待ち人の来ず赤い羽根吹かれをり 涼野海音【季語=赤い羽根(秋)】

    待ち人の来ず赤い羽根吹かれをり涼野海音(『一番線』) 赤い…

  6. 伊太利の毛布と聞けば寝つかれず 星野高士【季語=毛布(冬)】

  7. コスモスのゆれかはしゐて相うたず      鈴鹿野風呂【季語=コスモス(秋)】

  8. 手に負へぬ萩の乱れとなりしかな 安住敦【季語=萩(秋)】

  9. もう逢わぬ距りは花野にも似て 澁谷道【季語=花野(秋)】

  10. 向いてゐる方へは飛べぬばつたかな 抜井諒一【季語=飛蝗(秋)】

  11. 秋草のはかなかるべき名を知らず 相生垣瓜人【季語=秋草(秋)】

  12. 散るときのきてちる牡丹哀しまず 稲垣きくの【季語=牡丹(夏)】

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