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人妻ぞいそぎんちやくに指入れて 小澤實【季語=磯巾着(春)】
人妻ぞいそぎんちやくに指入れて小澤實(『瞬間』) 磯の花といわれる磯巾着。春になると色鮮やかな触角を菊の花のように開く。人の本能なのか、どうしても指を入れたくなる。子供の頃、磯巾着に指を入れると指の…
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春ショール靡きやすくて恋ごこち 檜紀代【季語=春ショール(春)】
春ショール靡きやすくて恋ごこち檜紀代(『木染月』) 古代日…
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あつ雉子あつ人だちふ目が合うて 西野文代【季語=雉子(春)】
あつ雉子あつ人だちふ目が合うて)西野文代)我が家の裏手には…
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春山もこめて温泉の国造り 高濱虚子【季語=春山(春)】
春山もこめて温泉の国造り高濱虚子「温泉」は「いでゆ」と読む…
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夜着いて花の噂やさくら餅 關 圭草【季語=桜餅(春)】
夜着いて花の噂やさくら餅關 圭草(せき・けいそう)引き続き…
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目つぶりて春を耳嚙む処女同志 高篤三【季語=春(春)】
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見てゐたる春のともしびゆらぎけり 池内たけし【季語=春灯(春)】
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詩に瘦せて二月渚をゆくはわたし 三橋鷹女【季語=二月(春)】
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片蔭の死角から攻め落としけり 兒玉鈴音【季語=片蔭(夏)】
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猿負けて蟹勝つ話亀鳴きぬ 雪我狂流【季語=亀鳴く(春)】
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復讐の馬乗りの僕嗤っていた 福田若之
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雪掻きて今宵誘うてもらひけり 榎本好宏【季語=雪掻(冬)】