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個室のやうな明るさの冬来る 廣瀬直人【季語=冬来る(冬)】
個室のやうな明るさの冬来る廣瀬直人この作者の作としては、大柄で格調高い句、たとえば「夕暮は雲に埋まり春祭」や「葱伏せてその夜大きな月の暈」、「大年の嵯峨清涼寺闇に入る」などがその評価の中心だと思って…
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菊人形たましひのなき匂かな 渡辺水巴【季語=菊人形(秋)】
菊人形たましひのなき匂かな)渡辺水巴 尊敬する先輩に『続・…
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ほこりつぽい叙情とか灯を積む彼方の街 金子兜太
ほこりつぽい叙情とか灯を積む彼方の街金子兜太「灯」は生活の…
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つぶやきの身に還りくる夜寒かな 須賀一惠【季語=夜寒(秋)】
つぶやきの身に還りくる夜寒かな)須賀一惠 年に一度群馬県立…
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桔梗やさわや/\と草の雨 楠目橙黄子【季語=桔梗(秋)】
桔梗やさわや/\と草の雨楠目橙黄子(くすめ・とうこうし))…
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秋の餅しろたへの肌ならべけり 室生犀星【季語=秋の餅(秋)】
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しんじつを籠めてくれなゐ真弓の実 後藤比奈夫【季語=真弓の実(秋)】
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一瞬で耳かきを吸う掃除機を見てしまってからの長い夜 公木正
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鳥屋の窓四方に展けし花すゝき 丹治蕪人【季語=花すゝき(秋)】
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秋冷やチーズに皮膚のやうなもの 小野あらた【季語=秋冷(秋)】
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背のファスナ一気に割るやちちろ鳴く 村山砂田男【季語=ちちろ鳴く(秋)】
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底紅や黙つてあがる母の家 千葉皓史【季語=底紅(秋)】