百代の過客しんがりに猫の子も 加藤楸邨 …
さくら餅たちまち人に戻りけり) 渋川京子…
いぬふぐり昔の恋を問はれけり 谷口摩耶(…
白魚のさかなたること略しけり 中原道夫 …
薔薇の芽や温めておくティーカップ) 大西…
春光のステンドグラス天使舞ふ 森田峠 …
雪虫のそつとくらがりそつと口笛) 中嶋憲…
バレンタインデー心に鍵の穴ひとつ 上田日…
鎌倉を驚かしたる余寒あり 高濱虚子 やは…
男衆の聲弾み雪囲ひ解く) 入船亭扇辰 …
謝肉祭の仮面の奥にひすいの眼 石原八束 …
忘れゆくはやさで淡雪が乾く) 佐々木紺 …