ハイクノミカタ
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アルプスの雪渓見えてくる離陸 稲畑汀子【季語=雪渓(夏)】
アルプスの雪渓見えてくる離陸稲畑汀子(『稲畑汀子俳句集成』)「アルプス」という措辞は、筆者からみるとけっこう大胆な省略。なぜなら、アルプスの名を冠する山脈は日本だけでも複数の県にまたがって長く延びて…
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妹の手をとり水の香の方へ 小山玄紀
妹の手をとり水の香の方へ)小山玄紀「ねじまわし」第6号(2023)…
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田を植ゑるしづかな音へ出でにけり 中村草田男【季語=田植(夏)】
田を植ゑるしづかな音へ出でにけり)中村草田男 今年は草田男…
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夏帯にほのかな浮気心かな 吉屋信子【季語=夏帯(夏)】
夏帯にほのかな浮気心かな吉屋信子(『文人俳句歳時記』) 浮…
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家毀し瀧曼荼羅を下げておく 飯島晴子【季語=滝(夏)】
家毀し瀧曼荼羅を下げておく)飯島晴子 この句の作られた昭和…
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子燕のこぼれむばかりこぼれざる 小澤實【季語=子燕(夏)】
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小燕のさヾめき誰も聞き流し 中村汀女【季語=小燕(夏)】
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巡査つと来てラムネ瓶さかしまに 高濱虚子【季語=ラムネ(夏)】
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ハフハフと泳ぎだす蛭ぼく音痴 池禎章【季語=蛭(夏)】
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夏蝶の口くくくくと蜜に震ふ 堀本裕樹【季語=夏蝶(夏)】
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虎の尾を一本持つて恋人来 小林貴子【季語=虎尾草(夏)】
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卯月野にうすき枕を並べけり 飯島晴子【季語=卯月(夏)】