ハイクノミカタ
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汗の女体に岩手山塊殺到す 加藤楸邨【季語=汗(夏)】
汗の女体に岩手山塊殺到す加藤楸邨目覚めると、首筋や脇にじっとり汗を掻いていた。不快。なんだか参っちゃう。じとじとべたべたと、服飾を通してみても不快な感覚はこの上ないし、なによりも体臭は、いや増す限り…
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金魚大鱗夕焼の空の如きあり 松本たかし【季語=金魚(夏)】
金魚大鱗夕焼の空の如きあり松本たかし4月のあと、1か月のお…
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缶ビールあけて東京ひびきけり 渡辺一二三【季語=缶ビール(夏)】
缶ビールあけて東京ひびきけり渡辺一二三私が入会した2016…
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あひふれしさみだれ傘の重かりし 中村汀女【季語=五月雨(夏)】
あひふれしさみだれ傘の重かりし中村汀女(『汀女句集』)梅雨…
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坂道をおりる呪術なんかないさ 下村槐太
坂道をおりる呪術なんかないさ下村槐太(昭和39年)秋葉原で…
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白玉やバンド解散しても会ふ 黒岩徳将【季語=白玉(夏)】
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彼が下げ夕張メロン上京す 太田うさぎ【季語=メロン(夏)】
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楽譜読めぬ子雲をつれて親夏雲 秋元不死男【季語=夏雲(夏)】
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鯖買ふと決めて出てゆく茂かな 岩田由美【季語=鯖・茂(夏)】
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恋人はめんどうな人さくらんぼ 畑耕一【季語=さくらんぼ(夏)】
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妹に告げきて燃える海泳ぐ 郡山淳一
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樹も草もしづかにて梅雨はじまりぬ 日野草城【季語=梅雨入(夏)】