ハイクノミカタ
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細長き泉に着きぬ父と子と 飯島晴子【季語=泉(夏)】
細長き泉に着きぬ父と子と)飯島晴子 鬱蒼とした山道を歩く間、方角や距離の感覚は鈍っているであろう。周囲を捉える尺度が揺らぎつつある状況で漸く泉にたどり着いた時の、身体の内外が交通を再開する開放感が、…
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観音か聖母か岬の南風に立ち 橋本榮治【季語=南風(夏)】
観音か聖母か岬の南風に立ち橋本榮治 映画『怪物』を鑑賞。好…
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鬼灯市雷門で落合うて 田中松陽子【季語=鬼灯市(夏)】
鬼灯市雷門で落合うて田中松陽子 先週は朝顔市だったが、今週…
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「月光」旅館/開けても開けてもドアがある 高柳重信
「月光」旅館 開けても開けてもドアがある)高柳重信…
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数と俳句(二)/小滝肇
数と俳句(二))小滝肇「人間は多面体だ。」―とは人が他者を…
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白夜の忠犬百骸挙げて石に近み 中村草田男【季語=白夜(夏)】
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わが恋人涼しチョークの粉がこぼれ 友岡子郷【季語=涼し(夏)】
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この人のうしろおびただしき螢 飯島晴子【季語=蛍(夏)】
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ふところに四万六千日の風 深見けん二【季語=四万六千日(夏)】
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買はでもの朝顔市も欠かされず 篠塚しげる【季語=朝顔市(夏)】
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来たことも見たこともなき宇都宮 /筑紫磐井
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数と俳句(一)/小滝肇