ハイクノミカタ
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人のかほ描かれてゐたる巣箱かな 藤原暢子【季語=巣箱(春)】
人のかほ描かれてゐたる巣箱かな)(藤原暢子藤原暢子さんの第二句集『息の』(文學の森)より。巣箱というのはよく考えると不思議なものだ。人の手によって作られた巣箱が樹木にとりつけられ、野性の鳥の…
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トラックに早春を積み引越しす 柊月子【季語=早春(春)】
トラックに早春を積み引越しす)(柊月子『雪華』2023年5月号…
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鳥の恋いま白髪となる途中 鳥居真里子【季語=鳥の恋(春)】
鳥の恋いま白髪となる途中鳥居真里子(『鼬の姉妹』) 鳥の繁…
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紅梅の気色たゞよふ石の中 飯島晴子【季語=紅梅(春)】
紅梅の気色たゞよふ石の中)飯島晴子「石の中」は、複数の岩に…
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順番に死ぬわけでなし春二番 山崎聰【季語=春二番(春)】
順番に死ぬわけでなし春二番山崎聰巷では映画『PERFECT…
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いつ渡そバレンタインのチョコレート 田畑美穂女【季語=バレンタインチョコ(春)】
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時計屋の時計春の夜どれがほんと 久保田万太郎【季語=春の夜(春)】
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虎の上に虎乗る春や筥いじり 永田耕衣【季語=春(春)】
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父の手に負へぬ夜泣きや夏の月 吉田哲二【季語=夏の月(夏)】
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魚は氷に上るや恋の扉開く 青柳飛【季語=魚氷に上る(春)】
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辛酸のほどは椿の絵をかけて 飯島晴子【季語=椿(春)】
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冴返るまだ粗玉の詩句抱き 上田五千石【季語=冴返る(春)】