ハイクノミカタ

赤い月にんげんしろき足そらす 富澤赤黄男【季語=月(秋)】


赤いにんげんしろき足そらす

富澤赤黄男
(『魚の骨』)

 〈宙に浮く左の脚にキスされたことを死ぬまで覚えていよう 笹岡理絵〉。この歌に出逢ったのは、16年前のこと。『新世紀青春歌人アンソロジー 太陽の舟』(2007年刊 北溟社)に収録されている一首である。当時私は短歌も詠んでいたため、所属していた歌誌「白鳥」(主宰:成瀬有)より書評を書く機会が与えられた。私も相当恥ずかしい短歌を詠んでいたが、それでも若い女性歌人の大胆な性描写には驚かされたものである。

 脚にキスをされる場面とは、愛撫の過程では終盤の方であろう。宙に浮く脚を支えているのは、男性の手あるいは腕だ。左脚なのは、相手が右利きだからか。キスした場所は、脹脛か太股の内側。普段は本人以外、誰も触れることのできない場所だ。男性の征服感までも想像してしまう。そんな性行為の一場面の瞬間を〈死ぬまで覚えていよう〉と決めた作者の刹那の喜びと激しい愛情。若い女性の恋の哀しみを思わずにはいられない。

 ふと人魚姫のことを考えた。船上の王子様に恋をした人魚姫は、魔女に懇願し、美しい声と引き換えに人間の足を得る。王子様に気に入られるものの、愛を得ることは叶わなかった。王子様は、別の女性と結婚してしまう。

 魚の尻尾を足に変えて人間の姿になった人魚姫だが、声が出ないため会話はできない。浜辺で倒れていた裸の人魚姫を見初めた王子様は、いつも側に置いて可愛がっていた。そこにエロスを感じるのは私だけだろうか。言葉の通じない男女の関係ほど淫靡なものはない。肉体の触れ合いでしか、会話ができないのだから。さらに言えば、人魚姫の足は歩くたびに激痛がはしり不自由でもあった。何のために得た足だったのか。

 ディズニーアニメ『リトル・マーメイド』では、身振り手振りで意志の疎通を交わすシーンが微笑ましく描かれている。私自身も日本語を全く話せない留学生と楽しい時間を過ごした経験がある。だが『人魚姫』の物語は、もっと象徴的に捉えるべきだ。人間と魚類の恋であり、足や声の持つエロスを省いては語れない。言語を自由に操る人と一緒にいても意志の疎通ができないことはよくあることだ。恋は、言葉を交わさなくても肉体の交わりにより絆を深めることができる。声を発しない性交渉は、触覚が研ぎ澄まされる。人魚姫が王子様と肉体関係にあったと想像したとき、脚にキスをされた夜のことは海の藻屑になったとしても覚えているだろうと思った。

 人魚姫のモデルは、美しい歌声で船を引き寄せ海底に沈める魔物セイレーンともいわれている。本来であれば、恋した男を自分のテリトリーに引き込む能力を持っていたのである。その能力を捨ててまで陸に上がった人魚姫の恋。どんなに足掻いても叶わない恋の運命というものが物語の根底にある。幼き頃に読んで悲しくなって、なのに何度も読み返した。絶対にハッピーエンドにはならない恋があることを知った。

  赤い月にんげんしろき足そらす   富澤赤黄男

 掲句も人魚姫を思わせる句である。〈にんげん〉という表現があるからだ。作者は、明治35年生まれ。20代の頃より作句を始めるが、頭角をあらわしたのは30代の頃。新興俳句の担い手となる。戦時中は、召集され将校として中国各地を転戦した。〈鶏頭のやうな手をあげ死んでゆけり 赤黄男〉〈寒い月 ああ貌がない 貌がない 赤黄男〉など、戦争体験を詠んだ句を多く残す。戦地で眼差した人間の肉体の崩れゆく姿をリアルに描き、俳壇を震撼させた。

 〈月光の 女の肢の 汚れたり 赤黄男〉〈冬天の 赤い亀裂へ 手をさし入れよ 赤黄男〉。エロスと解釈されている句もまた、戦争の影を曳く。無残に飛び散る血肉の怖さを知っているからだ。歪められてしまった愛欲は、作者の表現形式や詩情を支配してゆく。

 月が赤く見える夜がある。祖母は「赤い月は地震の前触れだ」と言って怖がった。調べたところ、大気中の塵や水蒸気が光の屈折により赤く映るらしい。夕焼けが赤く見えるのと同じ原理とのこと。

 大学四年生の頃、同じ授業を受講する学生なのだが誰とも交流を持たない男性がいた。留年二年目とも噂されていた。就職活動の遅い文学部の仲間は、秋になってもまだリクルートスーツを着て授業に出席している。普段着で受講しているのは、内定者か大学院進学予定者である。その男性は、藍染が褪せたような青いTシャツをよく着ていたことから「ブルー」と密かに呼んでいた。ブルーはいつも一人で新潮文庫の小説を読んでいる。三島由紀夫の朱色のカバーを目にすることが多かった。教室や食堂で何度か声をかけようかと思ったことはあったが、話しかけてはいけない雰囲気があった。ある時、大学の近所の書店で目が合ったため、手を振ろうとしたら背中を向けられた。話しかけてはいけない人なのだと思った。しばらくして、ブルーから後を付けられていることに気が付いた。優柔不断な私は、書店でも食堂でもうろうろしているが、駅を降りる際も西口か東口かで悩み行ったり来たりする。傍から見たら怪しい女である。ブルーはいつしか、ふらふらと歩き回る私の視界に存在するようになった。

 秋の宵、書店を出て橋を渡ると黒い川の向こうに赤い月が昇っていた。海に繋がる川は、満潮の夜には、潮の匂いを帯びる。ブルーの影が橋の手前で立ち止まっていた。「やはり、あの本を買おう」と思い、引き返すとブルーはビルの隙間に逃げ込んだ。書店にはもう私が狙っていた本はなかった。失意のまま再び橋の上で赤い月を見ていたら、ブルーが「この本、買いに戻ったんだよね」と話しかけてきた。私は、急に怖くなって走って逃げた。以来、ブルーが私の後を付けることはなくなった。授業にも来なくなった。

 あの時、ブルーが差し出した本に手を掛け「そうなの。あなたとは一度話をしてみたかったの」と言っていたら違う未来が展開されていたのだろうか。ブルーと向き合える絶好の機会を逃してしまったことが淡い痛みと共に悔やまれる。

 赤い月は、地震の予兆だけでなく、性犯罪の起こる予兆でもあるらしい。月の夜は、獣が興奮する。都会の獣である人間もまた性欲が疼くのであろう。雑踏の塵により赤く染まった月が昇る夜はなおさらだ。

 ブルーと私はどちらが人魚だったのか。誰とも話さないブルーは、何と引き換えにして私に声を掛けたのか。私もまた、食堂や書店を泳ぎ回る魚に過ぎなかった。ブルーの声を聴いた時に、ロングスカートの下に隠された二本の足を意識した。その瞬間に声を失った。言葉を交わしたことが無いにも関わらず、認識し合っていた存在。お互い、人間ではなかったのかもしれない。あるいは、人間であることを意識してはいけない関係だったのかもしれない。

 赤い月は、小川未明の童話『赤い蝋燭と人魚』の蝋燭の明りを思わせる。磯辺に人魚が赤い蝋燭を灯した夜は、海が荒れる。あの夜、ブルーに白い足を晒していたらと淫靡な妄想に耽ったこともある。だがそれは、悲劇的な結末しか生まないことを心のどこかで察していた。まだ、私が人間になりきれていなかった頃の想い出である。

篠崎央子


篠崎央子さんの句集『火の貌』はこちら↓】


【執筆者プロフィール】
篠崎央子(しのざき・ひさこ)
1975年茨城県生まれ。2002年「未来図」入会。2005年朝日俳句新人賞奨励賞受賞。2006年未来図新人賞受賞。2007年「未来図」同人。2018年未来図賞受賞。2021年星野立子新人賞受賞。俳人協会会員。『火の貌』(ふらんす堂、2020年)により第44回俳人協会新人賞。「磁石」同人。


2020年10月からスタートした「ハイクノミカタ」。【シーズン1】は、月曜=日下野由季→篠崎央子(2021年7月〜)、火曜=鈴木牛後、水曜=月野ぽぽな、木曜=橋本直、金曜=阪西敦子、土曜=太田うさぎ、日曜=小津夜景さんという布陣で毎日、お届けしてきた記録がこちらです↓


【篠崎央子のバックナンバー】
>>〔112〕泥棒の恋や月より吊る洋燈 大屋達治
>>〔111〕耳飾るをとこのしなや西鶴忌 山上樹実雄
>>〔110〕昼の虫手紙はみんな恋に似て 細川加賀
>>〔109〕朝貌や惚れた女も二三日 夏目漱石
>>〔108〕秋茄子の漬け色不倫めけるかな 岸田稚魚
>>〔107〕中年や遠くみのれる夜の桃 西東三鬼
>>〔106〕太る妻よ派手な夏着は捨てちまへ ねじめ正也
>>〔105〕冷房とまる高階純愛の男女残し 金子兜太
>>〔104〕白衣とて胸に少しの香水を   坊城中子
>>〔103〕きつかけはハンカチ借りしだけのこと 須佐薫子
>>〔102〕わが恋人涼しチョークの粉がこぼれ 友岡子郷
>>〔101〕姦通よ夏木のそよぐ夕まぐれ  宇多喜代子
>>〔100〕水喧嘩恋のもつれも加はりて   相島虚吼
>>〔99〕キャベツに刃花嫁衣裳は一度きり 山田径子
>>〔98〕さよならと梅雨の車窓に指で書く 長谷川素逝
>>〔97〕夏帯にほのかな浮気心かな    吉屋信子
>>〔96〕虎の尾を一本持つて恋人来    小林貴子
>>〔95〕マグダラのマリア恋しや芥子の花 有馬朗人
>>〔94〕五十なほ待つ心あり髪洗ふ    大石悦子
>>〔93〕青い薔薇わたくし恋のペシミスト 高澤晶子
>>〔92〕恋終りアスパラガスの青すぎる 神保千恵子
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>>〔52〕ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき  桂信子
>>〔51〕夏みかん酢つぱしいまさら純潔など 鈴木しづ子
>>〔50〕跳ぶ時の内股しろき蟇      能村登四郎
>>〔49〕天使魚の愛うらおもてそして裏   中原道夫
>>〔48〕Tシャツの干し方愛の終わらせ方  神野紗希
>>〔47〕扇子低く使ひぬ夫に女秘書     藤田直子
>>〔46〕中年の恋のだんだら日覆かな    星野石雀
>>〔45〕散るときのきてちる牡丹哀しまず 稲垣きくの
>>〔44〕春の水とは濡れてゐるみづのこと  長谷川櫂
>>〔43〕人妻ぞいそぎんちやくに指入れて   小澤實
>>〔42〕春ショール靡きやすくて恋ごこち   檜紀代
>>〔41〕サイネリア待つといふこときらきらす 鎌倉佐弓


>〔40〕さくら貝黙うつくしく恋しあふ   仙田洋子
>〔39〕椿咲くたびに逢いたくなっちゃだめ 池田澄子
>〔38〕沈丁や夜でなければ逢へぬひと  五所平之助
>〔37〕薄氷の筥の中なる逢瀬かな     大木孝子
>〔36〕東風吹かば吾をきちんと口説きみよ 如月真菜
>〔35〕永き日や相触れし手は触れしまま  日野草城
>〔34〕鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし    三橋鷹女
>〔33〕毒舌は健在バレンタインデー   古賀まり子
>〔32〕春の雪指の炎ゆるを誰に告げむ  河野多希女
>〔31〕あひみての後を逆さのかいつぶり  柿本多映
>〔30〕寒月下あにいもうとのやうに寝て 大木あまり
>〔29〕どこからが恋どこまでが冬の空   黛まどか
>〔28〕寒木が枝打ち鳴らす犬の恋     西東三鬼
>〔27〕ひめはじめ昔男に腰の物      加藤郁乎
>〔26〕女に捨てられたうす雪の夜の街燈  尾崎放哉
>〔25〕靴音を揃えて聖樹まで二人    なつはづき
>〔24〕火事かしらあそこも地獄なのかしら 櫂未知子
>〔23〕新宿発は逃避行めき冬薔薇    新海あぐり
>〔22〕海鼠噛むことも別れも面倒な    遠山陽子
>〔21〕松七十や釣瓶落しの離婚沙汰   文挾夫佐恵

>〔20〕松葉屋の女房の円髷や酉の市  久保田万太郎
>〔19〕こほろぎや女の髪の闇あたたか   竹岡一郎
>〔18〕雀蛤となるべきちぎりもぎりかな 河東碧梧桐
>〔17〕恋ともちがふ紅葉の岸をともにして 飯島晴子
>〔16〕月光に夜離れはじまる式部の実   保坂敏子
>〔15〕愛断たむこころ一途に野分中   鷲谷七菜子
>〔14〕へうたんも髭の男もわれのもの   岩永佐保
>〔13〕嫁がねば長き青春青蜜柑      大橋敦子
>〔12〕赤き茸礼讃しては蹴る女     八木三日女
>〔11〕紅さして尾花の下の思ひ草     深谷雄大
>>〔10〕天女より人女がよけれ吾亦紅     森澄雄
>>〔9〕誰かまた銀河に溺るる一悲鳴   河原枇杷男
>>〔8〕杜鵑草遠流は恋の咎として     谷中隆子
>>〔7〕求婚の返事来る日をヨット馳す   池田幸利
>>〔6〕愛情のレモンをしぼる砂糖水     瀧春一
>>〔5〕新婚のすべて未知数メロン切る   品川鈴子
>>〔4〕男欲し昼の蛍の掌に匂ふ      小坂順子
>>〔3〕梅漬けてあかき妻の手夜は愛す  能村登四郎
>>〔2〕凌霄は妻恋ふ真昼のシャンデリヤ 中村草田男
>>〔1〕ダリヤ活け婚家の家風侵しゆく  鍵和田秞子


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