未来より滝を吹き割る風来たる 夏石番矢(…
夏至白夜濤たちしらむ漁港かな 飯田蛇笏(…
厚餡割ればシクと音して雲の峰 中村草田男…
アルプスの雪渓見えてくる離陸 稲畑汀子(…
巡査つと来てラムネ瓶さかしまに 高濱虚子…
黒鯛のけむれる方へ漕ぎ出づる 宇多喜代子…
だんだんと暮色の味となるビール 松本てふ…
大揺れのもののおもてを蟻の道 千葉皓史(…
銀河系のとある酒場のヒヤシンス 橋 閒石…
春の日やあの世この世と馬車を駆り 中村苑…