ひめはじめ昔男に腰の物 加藤郁乎(『江戸…
女に捨てられたうす雪の夜の街燈 尾崎放哉…
靴音を揃えて聖樹まで二人 なつはづき(『…
火事かしらあそこも地獄なのかしら 櫂未知…
新宿発は逃避行めき冬薔薇 新海あぐり(『…
海鼠噛むことも別れも面倒な 遠山陽子(『…
七十や釣瓶落しの離婚沙汰 文挾夫佐恵(『…
松葉屋の女房の円髷や酉の市 久保田万太郎…
こほろぎや女の髪の闇あたたか 竹岡一郎(…
雀蛤となるべきちぎりもぎりかな 河東碧梧…