秋うらら他人が見てゐて樹が抱…
また次の薪を火が抱き星月夜 吉田哲二 …
猫と狆と狆が椎茸ふみあらす 島津亮 先日…
さわやかにおのが濁りをぬけし鯉 皆吉爽雨…
夏が淋しいジャングルジムを揺らす 五十嵐…
「月光」旅館 開けても開けて…
わが恋人涼しチョークの粉がこぼれ 友岡子…
「我が毒」ひとが薄めて名薬梅雨永し) 中…
金魚屋が路地を素通りしてゆきぬ) 菖蒲あ…
いつまでも死なぬ金魚と思ひしが) 西村麒…
青葉冷え出土の壺が山雨呼ぶ) 河野南畦 …
つばめつばめ泥が好きなる燕かな) 細見綾…