大利根にほどけそめたる春の雲) 安東次男…
毛皮はぐ日中桜満開に 佐藤鬼房 日中に桜…
椿咲くたびに逢いたくなっちゃだめ 池田澄…
花の幹に押しつけて居る喧嘩かな 田村木國…
鉛筆一本田川に流れ春休み 森澄雄 春休み…
東京に居るとの噂冴え返る 佐藤漾人(さと…
厨房に貝があるくよ雛祭 秋元不死男 この…
仕る手に笛もなし古雛) 松本たかし) …
詩に瘦せて二月渚をゆくはわたし 三橋鷹女…
ひざにゐて猫涅槃図に間に合はず) 有馬朗…
春雪の一日が長し夜に逢ふ 山田弘子(やま…
春の雪指の炎ゆるを誰に告げむ 河野多希女…