抱きしめてもらへぬ春の魚では 夏井いつき…
流氷や宗谷の門波荒れやまず 山口誓子 今…
嚙み合はぬ鞄のチャック鳥曇 山田牧 前々…
屋根替の屋根に鎌刺し餉へ下りぬ 大熊光汰…
父の手に負へぬ夜泣きや夏の月) (吉田哲…
雪折を振り返ることしかできず) (瀬間陽…
忽然と昭和をはりぬ夕霧忌 森竹須美子(『…
みじろがず白いマスクの中にいる 梶大輔 …
あたゝかき十一月もすみにけり 中村草田男…
秋うらら他人が見てゐて樹が抱…
さういへばもう秋か風吹きにけり 今井杏太…
細長き泉に着きぬ父と子と) 飯島晴子 …