芹と名がつく賑やかな娘が走る) (中村梨…
誰も口にせぬ流氷の向かうの地 塩崎帆高 …
とぼしくて大きくて野の春ともし) (鷲谷…
故郷のすすしの陰や春の雪) (原石鼎 (…
屋根替の屋根に鎌刺し餉へ下りぬ 大熊光汰…
人のかほ描かれてゐたる巣箱かな) (藤原…
トラックに早春を積み引越しす) (柊月子…
時計屋の時計春の夜どれがほんと 久保田万…
虎の上に虎乗る春や筥いじり) (永田耕衣…
父の手に負へぬ夜泣きや夏の月) (吉田哲…