「十六夜ネ」といった女と別れけり 永六輔…
手繰るてふ言葉も旨し走り蕎麦 益岡茱萸 …
敬老の日のどの席に座らうか 吉田松籟 …
秋鯖や上司罵るために酔ふ 草間時彦 一…
さわやかにおのが濁りをぬけし鯉 皆吉爽雨…
いちじくはジャムにあなたは元カレに 塩見…
はるかよりはるかへ蜩のひびく 夏井いつき…
寝室にねむりの匂ひ稲の花 鈴木光影 辞…
おほぞらを剝ぎ落したる夕立かな 櫛部天思…
水面に閉ぢ込められてゐる金魚 茅根知子 …