直立の八月またも来りけり() 小島健 作…
やはらかきところは濡れてかたつむり() …
麻服の鎖骨つめたし摩天楼() 岩永佐保 …
水を飲む風鈴ふたつみつつ鳴る() 今井肖…
みすずかる信濃は大き蛍籠() 伊藤伊那男…
大空に自由謳歌す大花火() 浅井聖子 先…
ぼんやりと夏至を過せり脹脛(ふくらはぎ)…
こすれあく蓋もガラスの梅雨曇 上田信治 …
吊皮のしづかな拳梅雨に入る 村上鞆彦 新…
遠くより風来て夏の海となる 飯田龍太 ア…