寒天煮るとろとろ細火鼠の眼 橋本多佳子(…
ばばばかと書かれし壁の干菜かな 高濱虚子…
大寒の一戸もかくれなき故郷 飯田龍太(『…
付喪神いま立ちかへる液雨かな 秦夕美(『…
澤龜の萬歳見せう御國ぶり 正岡子規(『季…
あたゝかに六日年越よき月夜 大場白水郎(…
大年やおのづからなる梁響 芝不器男(『芝…
戸隠の山より風邪の神の来る 今井杏太郎(…
天籟を猫と聞き居る夜半の冬 佐藤春夫(『…
暗闇の眼玉濡さず泳ぐなり 鈴木六林男(『…