スタールビー海溝を曳く琴騒の 八木三日女…
鯛の眼の高慢主婦を黙らせる 殿村菟絲子(…
あたゝかな雨が降るなり枯葎 正岡子規(高…
目つぶりて春を耳嚙む処女同志 高篤三(川…
名ばかりの垣雲雀野を隔てたり 橋閒石(『…
春宵や光り輝く菓子の塔 川端茅舎(『川端…
特定のできぬ遺体や春の泥 高橋 咲(神奈…
炎ゆる 琥珀の 神の 掌(て)…
杜甫にして余寒の詩句ありなつかしき 森澄…
野の落暉八方へ裂け 戰爭か 楠本憲吉(『…