ルバーブ

Rhubarbe


ルバーブ。欧米では広く親しまれている野菜です。
古代から中国で薬として栽培されていた大黄が、シルクロードを経てヨーロッパに伝わったものだそう。
日常的に料理に使われるようになったのは19世紀、イギリスが最初なのだとか。とても酸っぱいので、砂糖をたっぷり加えてジャムやシロップ、デザートに使うのが一般的です。

日本では信州で多く栽培されていて、行くたびに農産物直売所で買うのが楽しみでしたが、近年、近所の八百屋さんでも時々見かけるようになりました。生産する農家さんが増えているのかもしれませんね。

もとが薬草だけあって、カリウムや葉酸が豊富。とても大きな葉がわさわさと茂るのですが、収穫されるのは茎だけです。葉には毒があって、食用にならないのだそう。
日本の野草である羊蹄(ぎしぎし)も、同じ仲間なのですって。

わたしは、ルバーブの量に対し四分の一くらいの砂糖をまぶしてしばらく置き、茎の形が少し残る程度に煮るのが好きです。かなり酸っぱめ。これにクランブル生地をたっぷりのせて、タルトに焼くのです。
ジャムにする場合は、砂糖はルバーブの半量くらいで。
さわやかな酸味が、蒸し暑くなるこれからの時期にぴったりです。

翻る青のみならず青嵐  後藤比奈夫

季語【青嵐】【羊蹄】【ぎしぎし】

*本記事は野崎海芋さんのInstagram( @kaiunozaki )より、ご本人の許可を得て、転載させていただいております。本家インスタもぜひご覧ください。


【執筆者プロフィール】
野崎 海芋(のざき・かいう)
フランス家庭料理教室を主宰。 「澤」俳句会同人、小澤實に師事。平成20年澤新人賞受賞。平成29年第一句集『浮上』上梓。俳人協会会員。



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