あんずのコンポート

Compote d’abricots


フランスはあんずの一大生産国。とくにローヌ川沿いの南仏地域はあんずの産地として知られ、パリのマルシェにも夏になると国産あんずが山積みになります。
生で食べるとちょっと酸っぱいのですが、タルトやアイスクリームなど、あんずのデザートはとても身近なものでした。

日本ではあんずといえば信州ですね。梅雨時の短い時期だけ出回る生のあんず、大好きです。

二つ割りにして砂糖をまぶし、しばらく置いて、出てきた水分でさっと煮たコンポートは、冷蔵庫で冷やしておけば、つるつるっと食べられるさっぱりしたデザートになります。ヨーグルトやアイスクリームを添えてもおいしい。
おもてなしには、シリアルやバニラアイスと重ねてグラスに盛りつける、ヴェリーヌ仕立てで。ビターなチョコレートもよく合います。

あんずあまさうなひとはねむさうな  室生犀星

季語【杏】【あんず】【からもも】【冷蔵庫】【アイスクリーム】【氷菓】

*本記事は野崎海芋さんのInstagram( @kaiunozaki )より、ご本人の許可を得て、転載させていただいております。本家インスタもぜひご覧ください。


【執筆者プロフィール】
野崎 海芋(のざき・かいう)
フランス家庭料理教室を主宰。 「澤」俳句会同人、小澤實に師事。平成20年澤新人賞受賞。平成29年第一句集『浮上』上梓。俳人協会会員。



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