さうらしく見えてだんだん鴉の巣 大畑善昭…
わが家の見えて日ねもす蝶の野良 佐藤念腹…
抱きしめてもらへぬ春の魚では 夏井いつき…
東風を負ひ東風にむかひて相離る 三宅清三…
海市あり別れて匂ふ男あり 秦夕美(『逃世…
さくら仰ぎて雨男雨女 山上樹実雄 晴れ女…
蜷のみち淡くなりてより来し我ぞ) 飯島晴…
卒業歌ぴたりと止みて後は風 岩田由美 今…
とぼしくて大きくて野の春ともし) (鷲谷…
辛酸のほどは椿の絵をかけて) 飯島晴子 …
室咲きをきりきり締めて届きたり 蓬田紀枝…
什器全て鈍器に見えて冬籠 今井聖 1月1…