子燕のこぼれむばかりこぼれざる) 小澤實…
小燕のさヾめき誰も聞き流し 中村汀女 …
夏蝶の口くくくくと蜜に震ふ) 堀本裕樹 …
黒鯛のけむれる方へ漕ぎ出づる 宇多喜代子…
薫風や今メンバー紹介のとこ) 佐藤智子『…
筍にくらき畳の敷かれあり) 飯島晴子 …
青葉冷え出土の壺が山雨呼ぶ) 河野南畦 …
白魚の命の透けて水動く 稲畑汀子 手前味…
だんだんと暮色の味となるビール 松本てふ…
葉桜の頃の電車は突つ走る) 波多野爽波『…
口中のくらきおもひの更衣) 飯島晴子 …
大揺れのもののおもてを蟻の道 千葉皓史(…