皮むけばバナナしりりと音すなり) 犬星星…
来て見れば来てよかりしよ梅椿 星野立子 …
灯を消せば部屋無辺なり夜の雪 小川軽舟(…
あまり寒く笑へば妻もわらふなり) 石川桂…
鱶のあらい皿を洗えば皿は海) 谷さやん『…
舟やれば鴨の羽音の縦横に 川田十雨(かわ…
伊太利の毛布と聞けば寝つかれず) 星野高…
愛かなしつめたき目玉舐めたれば 榮猿丸(…
泣きながら白鳥打てば雪がふる) 松下カロ…
秋めくやあゝした雲の出かゝれば 池内たけ…
ひるすぎの小屋を壊せばみなすすき 安井浩…
八月の灼ける巌を見上ぐれば絶倫といふ明る…