扇子低く使ひぬ夫に女秘書 藤田直子(『極…
蛇の衣傍にあり憩ひけり 高濱虚子)) こ…
まどごしに與へ去りたる螢かな 久保より江…
ジェラートを売る青年の空腹よ) 安里琉太…
葉桜の夜へ手を出すための窓) 加倉井秋を…
中年の恋のだんだら日覆かな 星野石雀(『…
露地裏を夜汽車と思ふ金魚かな 攝津幸彦 …
夏場所の終はるころ家建つらしい 堀下翔)…
日蝕の鴉落ちこむ新樹かな 石田雨圃子(い…
甘き花呑みて緋鯉となりしかな) 坊城俊樹…
桐咲ける景色にいつも沼を感ず) 加倉井秋…
散るときのきてちる牡丹哀しまず 稲垣きく…