抱きしめてもらへぬ春の魚では 夏井いつき…
流氷や宗谷の門波荒れやまず 山口誓子 今…
誰も口にせぬ流氷の向かうの地 塩崎帆高 …
父の手に負へぬ夜泣きや夏の月) (吉田哲…
雪折を振り返ることしかできず) (瀬間陽…
みじろがず白いマスクの中にいる 梶大輔 …
秋うらら他人が見てゐて樹が抱…
逢いたいと書いてはならぬ月と書く 池田澄…
子燕のこぼれむばかりこぼれざる) 小澤實…
いつまでも死なぬ金魚と思ひしが) 西村麒…
逢はぬ間に逢へなくなりぬ桐の花) 中西夕…
鳴きし亀誰も聞いてはをらざりし) 後藤比…