飛んでゐる蝶にいつより蜂の影 中西夕紀 …
山桜見て居ればつく渡舟かな 波多野晋平 …
海外のニュースの河馬が泣いていた 木田智…
新道をきつねの風がすすんでゐる) 飯島晴…
蓑虫の蓑脱いでゐる日曜日 涼野海音 こ…
秋うらら他人が見てゐて樹が抱…
肉声をこしらへてゐる秋の隕石) 飯島晴子…
水面に閉ぢ込められてゐる金魚 茅根知子 …
黒揚羽に当てられてゐる軀(からだ)かな)…
気を強く春の円座に坐つてゐる) 飯島晴子…
行く雁を見てゐる肩に手を置かれ 市村不先…
さしあたり坐つてゐるか鵆(ちどり)見て)…