【訃報】嵐山光三郎さん逝去

作家・エッセイストの嵐山光三郎(あらしやま・こうざぶろう)さんが2025年11月14日、逝去した。享年83歳。

嵐山さんは1942年浜松市生まれ、1950年から東京都北多摩郡国立町(現:国立市)に育った。1965年に平凡社へ入社し、『別冊太陽』や『太陽』の編集長を務めた。趣味は料理で、「素人庖丁記」(渡辺和博イラスト)を『週刊現代』に長年連載。俳句については、『週刊新潮』において「新々句歌歳時記」の俳句欄を担当。同コーナーは、今年10月から「澤」主宰の小澤實に引き継がれていた。

あまぎ嶺に谺し冬の鳥射たる 光三郎

ご冥福をお祈りいたします。

『野ざらし紀行』『冬の日』『笈の小文』『奥の細道』はもちろん、従来の案内書にはない『かしま紀行』『更科紀行』ゆかりのスポットも完全網羅。中学三年で芭蕉の言霊にふれ、自らも「旅を栖」とする著者が、足と目と感性で俳聖の全足跡を辿る。研究者のあいだではタブー視されている、蕉翁の衆道にも踏み込んだ稀有な書。沿道の美味な食べ物も紹介。著者手描きの絵地図入り。『芭蕉の誘惑』改題。

「不良定年」を標榜してから幾星霜。西行、芭蕉、きだみのる……「荒野をめざしたひとびと」を想いながら、今も歩み続ける日々。すぐ隣にある死を意識しつつ、亡くなった友を悼み、いっそ「死ぬ気」で生き切ってみようと自身も読者も励ます。終刊した「週刊朝日」で26年間続いた人気連載「コンセント抜いたか」最後の3年間より精選した老年エッセイの粋。




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