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【秋の季語】秋暑し

【秋の季語=初秋(8月)】秋暑し

暦の上で「秋」となっても暑さが感じられること。

いわゆる「残暑」を体感温度に近づけて平易に言い表すことば。

「秋暑」ともいう。


【秋暑し(上五)】
秋暑し頼まれ事に字引引く 高浜虚子
秋あつし宝刀われにかかはりなき 藤木清子
秋暑し鏡少なき工学部 市川結子
秋暑しあとひとつぶの頭痛薬 岬雪夫
秋暑し謝ることを仕事とす 西澤みず季
秋暑しアンドロイドは夢さめて 茸地 寒

【秋暑し(中七)】

【秋暑し(下五)】
太陽はいつもまんまる秋暑し  三橋敏雄
無用のことせぬ妻をりて秋暑し 星野麥丘人
早口な介護士が来て秋暑し 芦田喜美子
吊革に手首まで入れ秋暑し 神蔵 器
歌舞伎座の前の混雑秋暑し 甲斐遊糸
切るだけで貼らぬ切抜き秋暑し 後藤雅夫
どこまでがマンボーの顔秋暑し 嶌田岳人
極道に顔の類型秋暑し 中原道夫
木の蔭の中の草影秋暑し 山口昭男


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