新年の季語(1月)】小豆粥

小正月」に「小豆粥」を食べて悪鬼を避け、疫病を払うという新春の風習が、平安時代から宮中に伝わってきたことから、いまでも1月15日に食べることがある。

小豆の赤には神秘な力があり、疫病よけのまじないとされていた。

「十五日粥」ともいう。


【小豆粥(上五)】
小豆粥母は生涯京ことば 和田順子
小豆粥大和の国に人となり 奥田可見
小豆粥すこし寝坊をしたりけり 草間時彦
小豆粥氷雨の甲斐に婿が来て 塚本邦雄

【小豆粥(中七)】

【小豆粥(下五)】
吾子が頬にしたたかつけぬ小豆粥 尾崎紅葉
明日死ぬる命めでたし小豆粥 高浜虚子
貧乏も師匠ゆづりや小豆粥 久保田万太郎
沙汰ありて二十世紀の小豆粥 宇多喜代子
そこばくのおもいの深さ小豆粥 宇多喜代子
満月のぐらりと出でぬ小豆粥 宮坂静生


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