ニット地やコーデュロイなど、保温性の高い帽子。「冬帽」とも。
【冬帽子(上五)】
冬帽子目深に今日も町へ出づ 深見けん二
冬帽子かむりて勝負つきにけり 大串章
冬帽子試してどれも似合はざる 井出野浩貴
【冬帽子(中七)】
【冬帽子(下五)】
癆咳の頬美しや冬帽子 芥川龍之介
震災の難民めきぬ冬帽子 千原草之
鳥羽に来てやうやうなじむ冬帽子 伊藤白潮
失ひしものを探しに冬帽子 有馬朗人
ある日彼どつと老い増す冬帽子 黒田杏子
団塊の世代はいつも冬帽子 大竹多可志
姿見を抜けて真白き冬帽子 環順子
大阪に慣れて淋しき冬帽子 西村和子
東京の端に遊びて冬帽子 小熊礼子
遊ぶ子にはなれて母の冬帽子 片山由美子