【夏の季語】ソーダ水

【夏の季語=三夏(5月〜7月)】ソーダ水

炭酸水のこと。メロンソーダなど、シロップで色をつけて飲むことが多い。最近では、市販の「ソーダメーカー」も普及しています。砂糖や香料を入れた「サイダー」とは区別されるので注意。


【ソーダ水(上五)】
ソーダ水言訳ばかりきかされぬ  加藤秋邨
ソーダ水方程式を濡らしけり 小川軽舟
ソーダ水つつく彼の名出るたびに 黛まどか
ソーダ水地震研究所で笑う 四ッ谷龍
ソーダ水ものを言はねば恋めきて 本橋愛子
ソーダ水水位を人に合はせゐる 上田日差子
ソーダ水赤の他人になりませう 三代寿美代

【ソーダ水(中七)】
メニューにソーダ水とあり誰も頼まぬ 瀬戸正洋

【ソーダ水(下五)】
一生の楽しきころのソーダ水 富安風生
針葉のひかり鋭くソーダ水 藤木清子
娘等のうかうか遊びソーダ水 星野立子
恋すれば言葉少しソーダ水 吉屋信子
よく笑ふ停學の友ソーダ水 杉本零
今日よりも明日が好きなりソーダ水  星野椿
両親に少し離れてソーダ水 高橋悦男
ストローを色駆けのぼるソーダ水 本井英
銀座にて銀座なつかしソーダ水 井上じろ
Tシャツに乳房が硬しソーダ水 角川春樹
あの頃といふころありしソーダ水 行方克巳
人妻の銀座にキネマ・ソーダ水 筑紫磐井
駅ビルやこの世の果のソーダ水 山田露結
睡郷に逢うていつものソーダ水 小津夜景
やはらかき水に戻りしソーダ水 矢野玲奈
とびおりてしまひたき夜のソーダ水 澤田和弥


horikiri