ゼブラのガトー

Gâteau zebré


バレンタインデーに「女の子が男の子にチョコレートをあげる」という日本独特の風習が生まれたのはいつなのでしょう。

私が小学生の頃、子供の間でも「バレンタイン」ということが言われはじめた気がします(四十年以上前です)。

社会人になりたての頃は「義理チョコ」全盛期でした。

最近の子供たちになると、「男の子に」という要素はすっかり薄れ、女の子の友達どうしで手作りのお菓子を交換する「友チョコ」なるものが主流に。こういうことも、時代につれて変化しているのですよね。

友チョコブームの影響か、二月になると私もなんとなくお菓子を焼きたくなってしまいます。

バニラとココア、二色の生地でつくる「ゼブラのガトー」。動物みたいなしましま模様の断面が楽しい、素朴なケーキです。

フランスのバレンタインデーには、こぞってチョコレートを贈るといった習慣はありません。2月14日が聖バレンタインの日なのはたしかですが、フランスの暦は365日すべての日に守護聖人があり、毎日が何かしらの「聖〇〇の日」なのです。

聖バレンタインの日を祝うご夫婦や恋人たちももちろんいるでしょうが、人それぞれ。

ちなみに今日2月22日は「コルトナの聖マルガリータ」の日。娼婦たちの守護聖人、ですって。

恋猫の恋する猫で押し通す  永田耕衣

季語【恋猫】【猫の恋】【バレンタインデー】【バレンタインの日】【二月】

*本記事は野崎海芋さんのInstagram( @kaiunozaki )より、ご本人の許可を得て、転載させていただいております。本家インスタもぜひご覧ください。

*本記事は本家では2月22日更新分でしたが、転載が少し遅くなってしまいましたこと、お詫びいたします(更新遅いな〜と思われて楽しみにされていたみなさん、すみません!!)。


【執筆者プロフィール】
野崎 海芋(のざき・かいう)
フランス家庭料理教室を主宰。 「澤」俳句会同人、小澤實に師事。平成20年澤新人賞受賞。平成29年第一句集『浮上』上梓。俳人協会会員。



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