白魚のさかなたること略しけり 中原道夫 …
鎌倉を驚かしたる余寒あり 高濱虚子 やは…
傾けば傾くまゝに進む橇 岡田耿陽安田蚊杖…
橇にゐる母のざらざらしてきたる) 宮本佳…
風邪ごもりかくし置きたる写真見る 安田蚊…
老僧の忘れかけたる茸の城) 小林衹郊 …
淋しさに鹿も起ちたる馬酔木かな 山本梅史…
はしりすぎとまりすぎたる蜥蜴かな 京極杞…
まどごしに與へ去りたる螢かな 久保より江…
名ばかりの垣雲雀野を隔てたり 橋閒石(『…
夕空や日のあたりたる凧一つ 高野素十))…
鳥の恋漣の生れ続けたる 中田尚子)) 近…