或るときのたつた一つの干葡萄 阿部青鞋 …
みどり児のゐて冬瀧の見える家) 飯島晴子…
鍋物に火のまはり来し時雨かな 鈴木真砂女…
冬麗の谷人形を打ち合はせ) 飯島晴子 …
花八つ手鍵かけしより夜の家 友岡子郷 …
待春やうどんに絡む卵の黄 杉山久子 卵を…
山椒の実噛み愛憎の身の細り 清水径子(『…
蓑虫の蓑脱いでゐる日曜日 涼野海音 こ…
しやぼんだま死後は鏡の無き世界 佐々木啄…
鹿の映れるまひるまのわが自転車旅行) 飯…
貝殻の内側光る秋思かな 山西雅子 先週…
つれづれのわれに蟇這ふ小庭かな 杉田久女…