寒いねと彼は煙草に火を点ける 正木ゆう子…
白梅や粥の面てを裏切らむ) 飯島晴子 も…
室咲きをきりきり締めて届きたり 蓬田紀枝…
マフラーを巻いてやる少し絞めてやる 柴田…
ラヂオさへ黙せり寒の曇り日を 日野草城 …
いつよりも長く頭を下げ初詣 八木澤高原 …
年逝くや兎は頰を震はせて) 飯島晴子 …
風邪を引くいのちありしと思ふかな 後藤夜…
毛糸玉秘密を芯に巻かれけり 小澤克己(『…
新道をきつねの風がすすんでゐる) 飯島晴…
凍る夜の大姿見は灯を映す 一力五郎 私に…
狐火にせめてををしき文字書かん) 飯島晴…