指は一粒回してはづす夜の葡萄 上田信治 …
暑き夜の惡魔が頤をはづしゐる 佐藤鬼房 …
梅漬けてあかき妻の手夜は愛す 能村登四郎…
冴えかへるもののひとつに夜の鼻 加藤楸邨…
大年の夜に入る多摩の流れかな 飯田龍太…