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指は一粒回してはづす夜の葡萄 上田信治【季語=葡萄(秋)】
指は一粒回してはづす夜の葡萄上田信治少人数で泊りがけの吟行に出かけたことがあった。今よりももう少し秋が深まっていた頃だ。夕食が済み、いよいよ部屋に集まっての句会。テーブルにお酒やおつまみ、お菓子を広…
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暑き夜の惡魔が頤をはづしゐる 佐藤鬼房【季語=暑し(夏)】
暑き夜の惡魔が頤をはづしゐる佐藤鬼房梅雨明けこのかた連日の…
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梅漬けてあかき妻の手夜は愛す 能村登四郎【季語=梅漬ける(夏)】
梅漬けてあかき妻の手夜は愛す能村登四郎『咀嚼音』所収の有名…
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冴えかへるもののひとつに夜の鼻 加藤楸邨【季語=冴返る(春)】
冴えかへるもののひとつに夜の鼻加藤楸邨ニューヨークは2月に…
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大年の夜に入る多摩の流れかな 飯田龍太【季語=大年(冬)】
大年の夜に入る多摩の流れかな 飯田龍太(「涼夜」五月書房 1977年)…