百合のある方と狐のゐる方と 小山玄紀 最…
蕎麦碾くや月山はうつすらと雪) (佐藤郁…
青空の暗きところが雲雀の血 高野ムツオ …
牡丹ていっくに蕪村ずること二三片) (加…
吾も春の野に下りたてば紫に 星野立子 先…
一瞬にしてみな遺品雲の峰) (櫂未知子(…
祈るべき天と思えど天の病む 石牟礼道子 …
芹と名がつく賑やかな娘が走る) (中村梨…
誰も口にせぬ流氷の向かうの地 塩崎帆高 …
故郷のすすしの陰や春の雪) (原石鼎 (…
屋根替の屋根に鎌刺し餉へ下りぬ 大熊光汰…
人のかほ描かれてゐたる巣箱かな) (藤原…