【秋の季語=三秋(8月〜10月)】秋山

【解説】秋の山。あきやま。


【秋山(上五)】
秋山や駒もゆるがぬ鞍の止 其角
秋山や雲間にあふぐ師の庵 西島麦南
秋山や影して飛べる山鴉 村上鬼城
秋山半分に切られた 尾崎放哉
秋山広い道に出る 尾崎放哉
秋山の二ついよいよ明かに 高野素十
秋山の熔岩に腰かけて我 高野素十
秋山に箸光らして人を追ふ 飯島晴子
秋山の雲見てつくる砂糖水 飯島晴子
秋山で会ふ愚陀仏といふ仏 後藤比奈夫

【秋山(中七)】
赤児泣く汽車や秋山深く行く 中村汀女
ささめきて秋山しぐれさそひけり 上田五千石
愛語通り過ぐ秋山の握り飯 西東三鬼
日当れば秋山の塔よく見ゆる 上村占魚
蛇笏忌の秋山霞み果てもなし 飯田龍太
故郷去る 秋山に墓一つ増やし 伊丹三樹彦

【秋山(下五)】


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