【冬の季語】数え日

【冬の季語=仲冬(12月)】数え日

【ミニ解説】

今年もあと幾日しか残らないというように押し迫った、あわただしい年末の日。

歴史的仮名遣いだと「数へ日」。


【数え日(上五)】
数へ日の残り日二日のみとなる 右城暮石
数へ日の素うどんに身のあたたまり 能村登四郎
数へ日や数へなほして誤たず 能村登四郎
数へ日の町に伸びゐる山の影 伊藤通明
数へ日やレジ打つときの唇うごく 小原啄葉
数へ日や茶筒のうへに燐寸箱 小原啄葉
数へ日のこころのはしを人通る 矢島渚男
数へ日の数へるまでもなくなりぬ 鷹羽狩行
数へ日や用の多くて無きごとく 鷹羽狩行
数へ日の夕富士ぽつんと力あり 櫻井博道
数へ日の交番に泣く女かな 菅野忠夫
数へ日の街に熊出て撃たれけり 栗林浩
数へ日の日のあるうちは沖に舟 西村和子
数へ日のどこに床屋を入れようか  仁平勝
数へ日の話し足りなき母帰す 榎本好宏
数へ日の木曜日なら空いてゐる 森岡正作
数へ日のともあれわたくしの居場所 土肥あき子
数へ日を二人で数へ始めけり 矢野玲奈
数へ日や徳利の尻こつと鳴り 吉田哲二

【数え日(中七)】
無精髭伸ばして数へ日を過ごす 右城暮石
街騒も数へ日らしくなつて来し 境 雅秋
師のたより待つ数へ日の数へごと 深谷雄大
なだらかな坂数へ日のとある日の 太田うさぎ

【数え日(下五)】


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