カスレ

Cassoulet


カスレはラングドック地方の郷土料理。

一説には14世紀・百年戦争の折、イングランド軍による包囲戦で食糧不足の危機に直面したカステルノーダリの町で、兵士のためにと持ち寄られた豆や貯蔵肉を大鍋で煮込んで作られたのが始まりだと言われています。

この栄養満点の料理で力をつけた兵士たちは、イングランド軍を一気に押し返し、イギリス海峡沿岸まで後退させたのだとか(ほんとかな?)。

鴨のコンフィとソーセージを白いんげん豆と一緒にぐつぐつ煮込み、仕上げにパン粉を振ってオーブンへ。焼きたて熱々をいただきます。

百年戦争発祥説が伝わるのも頷ける、がっつりパワフルな一品。寒い季節にぴったりです。

私のカスレは、白いんげん豆の水煮缶と、通販で買ったコンフィを使う簡単レシピ。人数がいれば大きなオーブン皿にたっぷり作るのですが、今は集まることのできない緊急事態宣言下。小さいサイズの片手土鍋で、一人分ずつに焼きました。

生きてあれ冬の北斗の柄の下に  加藤楸邨

季語【冬北斗】【寒北斗】【鴨】

*本記事は野崎海芋さんのInstagram( @kaiunozaki )より、ご本人の許可を得て、転載させていただいております。本家インスタもぜひご覧ください。


【執筆者プロフィール】
野崎 海芋(のざき・かいう)
フランス家庭料理教室を主宰。 「澤」俳句会同人、小澤實に師事。平成20年澤新人賞受賞。平成29年第一句集『浮上』上梓。俳人協会会員。



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